はじまる転職・外資系ITのキャリア (はじてん)

外資系IT企業への転職を機に四半世紀を過ごし、海外勤務も含めてキャリアのチャンスにも恵まれた後に、現在はFIRE生活を送っています。

「オファーレター」に署名するまで気を抜かない。

外資系企業では、様々な要因に業績が落ち込んだ際「レイオフ」と呼ばれる人員整理によるコスト削減、収益改善のための「一時解雇」の波が押し寄せます。

それは、ある日、突如としてトップダウンで本社から各支社へ管理職の階層を辿って落とし込まれます。そして、即座に新規採用が完全凍結されます。これには

「採用中の方も対象に含まれる可能性があります。」

つまり、面接が終わり口頭で合格の可能性が高い状態にあっても

「書面に署名するまでは雇用契約が締結されていない。」

状態ですので「内定取消」の判断も稀に発生します。そのため、面接後に何らかの形で「合格」と伝えられたら、できるだけ早く「オファーレターへの署名」を人事担当者と調整しましょう。

出来れば、相手任せでなく主導的にオファーレターを頂ける日程などを確認すると良いと思います。「オファーレター」とは日本企業で言うところの「雇用契約書」の様な書面で、給与、ボーナス、残業についてなどの労働条件の一斎が記載されている文書で、これに署名さえしてしまえば、企業側も契約の取り消しをすることは、契約不履行となり、場合によっては様々な補償のリスクも出てくるため通常は確約となります。

転職先・内定先が一社であれば、その会社のオファーレターへいち早く署名する事を心掛ければ良いのですが、複数社から声がかかっている場合には、留意が必要です。この書面に署名すると会社側も「雇用契約の締結」と見做しますので、転職者側からの安易な撤回は許容できなくなります。

稀に「第2候補から合格が出て、第1候補からの連絡待ち」の様な状況で、返答を長期間保留する人がいます。気持ちは分かりますが、企業側も採用期限がありますので、転職者の都合で、いつまでも待てません。僕の経験では1ヶ月ほど回答を先延ばしにされた方がおり、何度も何度も人事と掛け合って確認した事を覚えています。

結局「第一候補の会社からの回答を待ちたい」との事で辞退されたのですが人生美味しいとこ取りなんてできませんので、この方の例でも明らかに第一候補の会社で働きたいのですから、僕が居た会社に入社したところで、いずれにしても長くは持たなかったでしょう。

「そもそも縁が無かったのですから」潔く断りを入れましょう。

外資系企業に勤める方の中には都度、転職されながらキャリアアップを図られる方も多いですが「オファーレターに署名するまでは何があるか分からない。」は合言葉です。