はじまる転職・外資系ITのキャリア (はじてん)

外資系IT企業への転職を機に四半世紀を過ごし、海外勤務も含めてキャリアのチャンスにも恵まれた後に、現在はFIRE生活を送っています。

外資系ITの社内異動。

IT企業だけではなく外資系企業であれば、どのような業種の会社も近しいとは思いますが、外資系企業内で異なるポジションや部署への異動は、原則、社内募集への応募になります。

僕が管理職だった頃、新卒の部下が社内の従業員満足度アンケートの「上司への要望」の欄に「私が希望する部署に異動させる事」というなんともトンチンカンな回答をされたのを覚えています。

外資系企業では、人事部門や直属の上司が、ポジションや部署異動の権限は持っておらず、社内キャリアのイントラネットのサイトなどに社内募集しているポジションの一覧が掲載させており、そこへ「応募」する事が最初のステップになります。

この段階で現直属の上司への報告有無などは各社で規定がありますので、確認しましょう。

その後、異動先の管理職や同僚になるリーダー的な社員にて今までの経歴や成果などが精査され、面接の機会を経て「合格」の後、発行されるオファーレターに署名して、晴れて異動が確定する、と言うのが一般的だと思います。

先のトンチンカンな僕の部下は、異動を希望する部署の部長へ個別に面談を要望して、自分の言い分をアレコレ伝えていましたが、そもそも新卒で周囲に認められる様な実績も皆無なのに自分の希望だけで部署異動などできるはずもありません。

「会社は社員のキャリアを支援する」と言った「Talent Retention (人材維持)」の方針を完全に履き違えているパターンです。

優秀な人材を維持するための施策であって、なんの実績もない新卒の我儘を聴くための内容では無い事は明らかですが、理解が出来ない人が多くいるのも事実です。

社内異動も転職と同じで、あまりに頻繁になると逆にキャリアに傷がつきますので、慎重に判断しながら必ず一定の成果をもって、次のステップとしての異動を検討される事をお勧めします。

会社によっては、異動が可能となるまでの期間を定めていたりしますので、その点も人事部門と確認頂くと良いと思います。同じ部署内のチーム間の異動については、上長の意向で実施が可能な場合が多いです。