外資系企業は、大企業は新卒採用をしている会社もあり、将来の人材を育てる余力もありますが、通常は即戦力が求められますので、興味はあっても「未経験」だと難しいのは事実です。
では、その「経験」をどう積んで転職機会を掴むのか、ですが、日本企業のソフトハウスには「未経験」でも雇用している会社がたくさんあります。ただ、これらの会社は、いわゆるIT土方の下流での孫請けなどで、客先常駐での人材派遣を生業としている会社です。
未経験の人を多く採用して、企業へ送り込み、事前に多少の研修は用意しているものの、実務は現場で先輩社員に教えさせて、派遣人員のマージンを利益としています。そのため、従業員の給与はかなり低めに抑えられていて、正直、時給1,000円のアルバイトと大差ない場合もありますが、
「経験を積むための修行」「お金をもらって実務を身につけている」
と思えるなら、2-3年辛抱して見ると先に繋がる可能性があります。ここで注意したいのは、派遣先の業務内容ですが「ネットワーク監視やコールセンターオペレータ」には注意が必要です。これら職種はITの技術的要素が身に付かず、パートやアルバイトで賄われている場合も多いので、有益な経験とはなり難いのです。
出来れば、通信・製造・金融系の企業システムの開発・保守・運用業務に携われると良いと思います。ここで数年の「経験」を積んだなら、いよいよ転職チャンスです。もう「未経験」ではありませんので、この数年で経験してきた事をしっかりと、志望先の企業へ伝えましょう。
特に技術系であれば、サポート部門などは技術系の新卒が最初に配属されたりすることも多いので、可能性が高いように思います。その際
「ここまで、先輩方にも教えて貰って育ててもらったのに会社に申し訳ない」
と思う方もいらっしゃるかも知れませんが
「会社は貴方が辞めても他の未経験を採用して枠を埋めるだけ」
ですので心配ありません。それら先輩方の様に、その環境が肌に合い、愛着を持ち留まる人ももちろんいますが、それはその人の判断ですので、お任せしておきましょう。
不合格でも落ち込まずに、様々な企業へ応募してみる事が大切かと思います。多くの企業から引くて数多である必要はありません。職探しは不動産探しみたいなもので自分に合う1社が見つかれば良いのです。「相性」もありますし、ある意味「ご縁」です。
僕自身も、初めに就職した地元のソフトハウスで客先常駐の派遣に出され、一人暮らしもままならない薄給でしたが、そこでの3年の経験が外資系IT企業への転職に繋がっています。
経験以前に「そもそもIT自体のスキルがありません」という方でしたら、現在は様々なIT関連のスクールも充実していますので、活用されるのが良いと思います。