はじまる転職・外資系ITのキャリア (はじてん)

外資系IT企業への転職を機に四半世紀を過ごし、海外勤務も含めてキャリアのチャンスにも恵まれた後に、現在はFIRE生活を送っています。

「出戻り」もアリな外資系企業。

日本でも人材不足や、終身雇用の崩壊によって人材の流動性が高まってきたので、昨今では「アルムナイ採用」などと呼ばれ「出戻り」も許容されて来ている様です。外資系企業でも、全てが全てのケースではありませんが、元来より「出戻り」は許容されている風土です。

退職理由は、様々ですし、非常に優秀で成果も出していた社員が、やむを得ない事情で退職をされた場合、企業としても痛手ですし、戻って以前の様に高いパフォーマンスを発揮されるのであれば、問題ないどころか有難い話です。

日本企業は、終身雇用が前提のため「退職 = 裏切り者」と言った考え方もあるのでしょうか。外資系IT企業は、能力があれば競合他社への転職も、事実として発生している業界ですし止められるものでのないので、しっかり筋を通して円満退社すれば、その後の出戻りも可能です。

倫理観の問題が潜在しているとは思いますが、個人的には、各人のキャリアとしても企業の人材採用の観点からも有益になり得ると考えます。ある企業で特定の職種を全うして、その職種で得られるスキルや能力はある程度身につけた、次のステップに進みたいけれども、社内では上も詰まっているし、挑戦できる機会も無さそうな場合、社外に目を向けるのは自然な流れとも考えられます。

そして、この会社では経験できなかった能力を転職先の企業で携えて、ビジネス背景やキャリアのステップに応じて、以前勤めていた企業に戻る事は、全ての業種や職種に許容されるものでは無いとしても、人材の流動性や労働者の適正な賃金確保の観点からも健全な思想と思います。

実際に、僕は5年ほど海外勤務していた会社を辞めて、日本に戻ってきました。まだ、リーマンショックの余波が残っていた時で、雇用環境は厳しい状況でした。その時に、以前に勤めていた会社から声をかけて頂いて出戻りました。その会社の製品については知識がありましたし、即現場に入りましたので、状況としてはWin-Winだったと思います。

海外に憧れていた人が実際に外国で暮らしてみて「日本の良さに改めて気づく」みたいな事が良くありますが、企業も同様で外に出て改めて感じる「その会社の良さ」みたいなものは必ずあると思います。会社の業績とは異なる観点ではありますが、これからは「出戻りの多い会社 = 良い社風の会社」「一旦は出るけど社員の定着率の良い会社」と認識される様になるのかも知れません。