はじまる転職・外資系ITのキャリア (はじてん)

外資系IT企業への転職を機に四半世紀を過ごし、海外勤務も含めてキャリアのチャンスにも恵まれた後に、現在はFIRE生活を送っています。

年末年始やGW、お盆が忙しいIT業界。

IT企業では、消費者向けのサービスを提供している業種は別として、主にBtoBでビジネス展開している会社は、意外かも知れませんが、年末年始やGW、お盆時期などが、実は忙しいのです。

それは、企業が普段ビジネス活動を行っている時には、当然、これらITシステムを止めることは出来ず、大規模な改修やアップデート作業などは、企業活動が停止する長期休暇期間に実施されるためです。

平時の深夜に実施する場合もあるのですが、特に、金融、製造、通信などの社会インフラを担う企業は、なかなかこれらシステムを停止できるタイミングがないため、世の中がお休みの時に、実は多くのIT事業関係者が働いていることがあります。

現在は、IT業界内の働き方改善の流れもあり、ローリングアップデートと呼ばれる、冗長構成の機器やコンポーネントを個別にクラスタから切り離して、その個体に対してのみ更新作業を実施することで、全てのシステムを止める事なくメンテナンス作業が可能になる運用・保守手法なども採用されています。

しかし、異なるバージョンが一時的に混在したり、最終的には瞬断ではあるもののシステム全停止が発生したりするため、長期のシステム停止は困難です。

営業や開発部門、バックオフィスの人たちは関係ありませんが、コンサルティング部門やサポート部門のエンジニアの皆さんは、これらの時期にお客様と一緒にこれらのメンテナンス作業に携わる機会も少なくありません。

技術職でありながら、サービス職も兼ねている、と言うなんとも難儀な仕事でもありますが、その分しっかりとお休みや成果へも反映してもらいましょう。この様な時間を共にする事でお客様とも信頼関係がより強固になったりもするので、上手く活かしながらご自身の成果にも繋げていただくのが良いと思います。

以前は、ITシステムは財務や経営判断を補佐する部分的な情報を扱うのみでしたが、今や経営とITは直結するほどに近しい関係になり、業務遂行にはITが不可欠ですから、ビジネス部門もIT部門もお互いにお互いの状況を理解する事が今後ますます大切になってくる様に思います。

餅屋は餅屋である事は変わりありませんが、自分の持分だけ理解していれば良い、問題がなければ良い、ではこの先の変化にはついていけなくなる様に思いますので、様々な部署の人々とのコミュケーションの機会は大切にしたいものです。