はじまる転職・外資系ITのキャリア (はじてん)

外資系IT企業への転職を機に四半世紀を過ごし、海外勤務も含めてキャリアのチャンスにも恵まれた後に、現在はFIRE生活を送っています。

「パワハラ」に遭う。

それは僕が会社員を卒業してFIRE生活へ突入する3年程前の事です。長く付き合いのある元上司からのお誘いで転職したばかりの会社の直属の上司でした。某有名外資系IT企業で長らく勤めていたその人は「パワハラ気質」で有名ではあった様です。

一見、物腰は柔らかいのですが、僕が入社して早々の発言は、

「管理職になって土日休みとか有り得ないよね」

「GW明けに同僚のマネージャ面接があるから祝日だけど一緒に準備して」

「来週の月曜日までに、これくらい出来ないとダメだよね」

と、ただのワークホリックで自分は自ら土日も祝日も働いていて一人は嫌なので、当然の様に「あなたのためを思って」を振り翳しながら部下も平気で巻き込む人で、こんな人って人生の一番大事なものが「仕事」ですから、何を犠牲にするのも問題ないと考えている様でした。

そんな感じでしたから、管理職として部下の相談に乗ったり、通常業務をこなしながら入社して早々に月の残業時間が2ヶ月連続で100時間を超えました。上司の半分趣味の様な、暇つぶしの様な仕事に土日祝日も当然の様に付き合わされ「いくらなんでもこりゃ無理だ」と近々辞めようと思っていました。

その矢先に、この会社に誘ってくれた元上司が声を掛けてくれて「これは問題だ」と部門長まで上げてくれて、直ぐに人事部門へも連携されて、詳細な事実関係の確認がなされました。

僕には、直ちに産業医面談を受ける様に指示があり、結果「かなり脳が疲労しているので、最低1ヶ月は休職しましょう」との診断となりました。

その上司は、僕以外にも少々不出来な社員に執拗に詰め寄って、その社員が出社拒否になってしまった経緯などもあり、当然、管理職を下され平社員へ降格となりました。

他から言われるまで、本人には自身がパワハラに抵触する行動をしている認識がなかった様ですが、働き盛りを「24時間働けますか」の時代で過ごしてきてしまって以降、全くアップデートも無く「自分が当然正しい」と疑わない人は本当に多くいます。

報道などでも良く出ますが、ここ数十年で大きく人々の認識が変わった事に追いつけない、時代感をバランスを持って認識できない人間が、この様な本末に陥ります。

正に「老害」以外の何者でもなく「勉強不足甚だしい」旨を理解してほしいものです。