はじまる転職・外資系ITのキャリア (はじてん)

外資系IT企業への転職を機に四半世紀を過ごし、海外勤務も含めてキャリアのチャンスにも恵まれた後に、現在はFIRE生活を送っています。

「外資」に向く人向かない人。

外資といっても様々なお国柄の企業がありますので、ここでは特にIT業界で多く日本に進出している米国を中心とした欧米系のIT企業についてご紹介します。僕も日本企業には3年しか勤めていませんので、日本企業と外資系企業の比較においては、完璧ではありませんが、今までの体験を交えてお話ししたいと思います。

外資系のIT企業では、一般的にJD(Job Description)と呼ばれる文章に基づいて、仕事の責任範囲が、人事的に決定されていて、募集要項にも記載があります。つまり、原則、ここに記載されている以外の仕事内容を求められる事はなく、JD以外の責務を問われることがありません。個人が尊重される文化・背景が反映されいます。

また、会社の人事主導で人事異動が行われる事もありません。社内での移動を希望する社員は、社内のそれぞれの部署から発行されている人材募集を見て、それぞれ応募します。外部からの採用と同じ様に、面接を受け合格すれば、部署間の調整を経て異動となります。

そのため、自分のキャリアは自分で開拓していく以外に誰も面倒は見てくれません、ので、仕事に対する積極性が大切になります。ミーティングでも海外のチームと一緒に議論する事もありますが、海外諸国はどんどん意見を出し、発言する事でも自身をアピールしてきます。日本人は文化的にも調和を重んじ、余計な事は言わない、反対意見に躊躇される傾向がありますが、言わなければ伝わらない文化です。

定期昇給も約束されていません。年次の査定で成果が充分なければ、昇給もありませんし、ボーナスも減額されます。ボーナスは会社の業績にも連動していますが、入社時に年棒の一部のプログラムとして、含まれて提示される場合もあります。

一方で、ハラスメントに対しては厳しく対処されます。日本ではまだまだ認識が新たにならない部分もありますが、パワーハラスメント、セクシャルハラスメントをはじめとしたハラスメントを一切許容しない旨が、企業理念に記載があります。

要するに「会社の枠組みを活用して、自身の能力・スキルを向上させ、積極的に挑戦しながら結果を出し、自身のキャリアを構築できる人」が外資系IT企業で成功できる人でしょうか。

厳しい側面もありますが、それだけの価値がある環境である企業も少なくありませんので、挑戦してみる価値はあると思います。