昨今の円安などの影響でドイツのGDPが再び日本を追い越して世界第3位に浮上したとのニュースがありましたが、IT業界はGAFAに代表される様に、主にアメリカ企業に牽引されているのですが、ドイツ本社のIT企業も紹介してみようと思います。
① SAP
言わずと知れたドイツIT企業の代名詞です。2000年台に一斉を風靡してから現在では必須の業務アプリケーションになっていますが、企業の経営資源を一元的にシステム管理して効率化を図るERP (Enterprise Resource Planning)の雄です。
このERPの世界的なトレンドを受けて世界へとビジネスを展開し、現在ではSCM(サプライチェーンマネジメント)やHCM(人的資本管理)などの業務アプリケーションも取り揃え、他のシステムとのデータ連携や、オンプレミスはもちろん、クラウドプラットフォーム上での稼働やカスタマイズにも対応しており、日本をはじめ世界各国に支社を構えます。
SAP社のアプリケーションでは、プログラミングの知識からネットワークやデータベースなど幅広い様々な技術知識が必要になる事、また、業務アプリケーションのため、人事や財務、調達、購買などの業務知識も活かせる場所がありますので、様々な背景を持つ方に転職のチャンスもありそうです。
② Software AG (SAG)
日本ではあまり知られていませんが、ドイツ本社の創業は1969年という歴史のあるIT企業で、元来はADABASと言うデータベース製品からビジネスが始まった企業です。
その後、様々な企業を買収し、現在はARISと言うIFRS(国際会計基準)向けにビジネスプロセスを定義するツールやAPI/データ連携のwebMethods、IoTプラットフォームCumulocityといった製品群を取り扱っている様です。
名の知れた企業は転職時のポスト競争も熾烈ですが、ユーザとして利用する企業が働きやすい企業とも限りませんし、日本ではあまり知られていないけれども本社では大規模なビジネスを展開していたりすると雇用は安定している場合もあります。
また、個人的にはヨーロッパの企業はアメリカ企業と比較すると、より「人」に重きを置いた経営方針である印象です。尚、営業拠点として日本支社もあるのですが、現在の日本での採用情報は見つかりませんでした。