はじまる転職・外資系ITのキャリア (はじてん)

外資系IT企業への転職を機に四半世紀を過ごし、海外勤務も含めてキャリアのチャンスにも恵まれた後に、現在はFIRE生活を送っています。

組織が「頻繁」に変わります。

外資系企業で働いていて顕著に感じていたのは「組織変更」の速さと頻繁さでした。とにかく「1年間組織が何も変わらずに進む」という事はまずありません。日本企業の組織替えがどの程度で発生するのかは僕自身理解できていませんが、イメージとしては2~3年のサイクルで様子を見ながら機能しなければ手を入れて行く、を想像しています。

一方、外資系企業では、まずその部署のDirectorやVice Presidentが変わると確実に「組織の名前が変わる」「チーム編成が変わる」「部の方針が変わる」が発生します。

ひどい時は、四半期毎にコロコロと新しいチームが生まれたり、部内のチームが統廃合されたり、日々の業務に大きく影響するようなオペレーション変更が入ったり、とにかく、落ち着く事がありません。

一社員としては、所属するチームや上司が多少変わっても日々の業務にはそれほど影響がありませんでしたが、管理職に成り立ての頃、自分のチームのメンバーと新しい試みや改善施策などを進めたいと思っても、組織がコロコロ変わるので「落ち着く」タイミングを見計らっていましたが、その内に気づきます「あ、ずっと、落ち着かないんだ」と。

背景には様々ありますが、大概は上層部が手柄を見せるための「手取り早い方法」として利用されているきらいがあります。良くも悪くも外資系企業は、四半期を区切りとして迅速な成果が求められるので、何クオーターもなんの変化もなく現状維持が続くと、マネージメント層への疑問符が付くのです。

ですから、特に新たに着任した管理職は、何か成果に繋がる施策を捻り出そうと新しいオペレーションやチームを生み出し、必ずしもそれがビジネスや顧客視点で有益ではなくても「それは目的ではなく自分の手柄として表現できるか」が重要なので意に介しません。

結果、尻切れトンボで途中で消滅する施策やチームもありますが、やってみなければわからない昨今のビジネス状況ですから、何も手を打たない方がリスクと認識されるのだと思います。

振り回される側はたまったものではありませんが、そう言うものだと認識しておけば、どうと言うことも無く、自分のやるべき事を見失わずに、キャリアを積んでいけると思います。